【2023年最新】高齢者のリースバックが増加している理由

ここ数年リースバックの利用者数は、急激に増加しています。

リースバックが増加している背景には、日本の社会問題も密接に関係しており、リースバックを利用する人の数は今後も増加していくと考えられています。

リースバックを検討している人の中には、以下のようにリースバック取引件数が増加している理由を知りたいと考える人もいるのではないでしょうか。

・最近テレビでリースバックを利用している人が増えていると聞いたけど本当?
・高齢者にリースバックが多い理由は?

今回はリースバックの取引が増加している背景と今がリースバック検討のチャンスである理由について、現役でリースバック取引を中心に活動している私が、出来る限り分かり易く解説します。

この授業をうけることで

・高齢者のリースバック取引が増加している理由が分かる
・高齢者のリースバックの検討理由が分かる

本授業のレベルsection

検討度
初心者
上級者
難易度
易しい
難しい
重要度

本日は高齢者のリースバック取引が増加している理由についてです

リースバック利用者が増加している理由について、統計・アンケート調査のデータを使って解説するぞ

リースバックを検討する理由についての、調査もあるので是非参考にして下さいね

もくじ

リースバック取引件数が増加

リースバック取引件数に関するデータ(国土交通省)

少し古いデータにはなりますが、国交省住宅局調べのリースバックに関するデータを確認してみましょう。

2016年で266件だったリースバック取引件数は2018年では920件となっています。

リースバックは、高齢者世帯を中心に老後資金の調達方法の一つとしても活用されています。

2018年以降のリースバックに関する国交省のデータが公表されていませんが、引き続き増加傾向となっています。

2016年~2018年の3年間で取引数が3倍以上になってますね

2018年以降もリースバックの取引件数は増加し続けている

国土交通省による「住宅のリースバックに関するガイドブック」が完成

リースバックの取引件数が増加する一方で、リースバック事業者からの説明不足・消費者の契約内容に対する理解不足を理由としたトラブルも増加

 こうした現状を踏まえ、国土交通省は 消費者が適切なリースバック取引を行うことでリースバックに関するトラブルを防ぐため、令和3年12月から弁護士・不動産会社・有識者を交えた「消費者向けリースバックガイドブック策定に係る検討会」でリースバック取引に関する注意点などをまとめてきました。

そして、令和4年6月国土交通省によるリースバックに関するガイドブックが作成されることとなりました。

国土交通省の住宅にリースバックに関するガイドブック

リースバック事業者のデータ

国土交通省のデータが2018年までとなっていることから、その後の傾向が分かりませんので、リースバック事業者の決算資料で最近のリースバック市場について読み解いていきます。

以下のグラフは東京証券取引所プライム市場に上場しており、リースバックに関する数字を開示しているAnd DOホールディングスの決算資料から作成した、最近のリースバック市場の動向資料になります。

And Doホールディングスは、元プロ野球選手の古田氏がイメージキャラクターを務め、全国約700店舗のHOUSEDO(ハウスドゥ)のフランチャイズ店としても有名な企業です。

国土交通省が公表している2018年までのデータ以降も、リースバック市場が拡大していることが分かります。

And doホールディングス ハウス・リースバック事業 売上高推移(百万円)
2015年 6月期
1,262
2016年 6月期
1,128
2017年 6月期
2,807
2018年 6月期
5,721
2019年 6月期
14,001
2020年 6月期
15,213
2021年 6月期
13,732
2022年 6月期
14,533
2023年 6月期(予想)
19,161

2018年以降も、かなり数字が伸びていますね

2020年以降の売上高の伸びが鈍化しているのは、市場の拡大とともに新たなリースバック事業者の参入が原因と考えることができる

リースバック増加の理由は高齢者にあった

リースバックが増加している背景について解説します。

リースバックの主な利用者は高齢者

リースバックがどのような世帯の人に利用されているかを確認します。

以下のグラフは令和2年に株式会社価値総合研究所が、自社HPにリースバック事業に関する記載があった企業74社を対象に調査を行った報告内容の一つになります。

利用者の多くが高齢者世帯であることが分かります。※高齢者世帯は世帯主年齢が65歳以上と定義

株式会社価値総合研究所「リースバック現状について」の調査資料(令和2件10月~11月調査)

以下のデータからも分かるように、リースバックに対する認知度も高齢者になる程高くなっています。高齢者程リースバックに興味を持っているということです。

株式会社価値総合研究所「リースバック現状について」の調査資料(令和2件10月~11月調査)

2040年には全人口の35%が65歳以上に

総務省統計局のデータによると全人口に占める65歳以上の割合は1990年は12.1%でしたが、2025年には30%、2040年には35.3%に増加することが見込まれています。

引用 総務省統計局ホームページ

リースバックの検討理由は「住宅ローンの返済」や「生活資金」の確保

リースバックを検討理由を確認していきましょう。

リースバックを検討する人の多くが、何かしら現在の生活に困って検討していることが以下のグラフから分かります。

リースバック利用者の資金使途
住宅ローンの早期返済
43.6%
生活費
27.4%
相続対策
27.0%
老後資金の確保・老後生活の充実
26.6%
医療費・入院費
19.5%
終活・資産整理
17.4%
投資資金
15.8%

株式会社セイビー:不動産リースバック利用者への総合調査/2020年版リサーチ調査(一部抜粋)

定年後の住宅ローン問題

リースバックの取引件数が増加している理由の一つとして、定年を迎える65歳時点で十分な貯蓄が出来ておらず、かつ住宅ローンが残っている世帯が多いことがあります。

会社員の時は問題がなかった人でも、年金暮らしとなり収入が減った途端に住宅ローンの支払いが厳しくなります。

一括返済が出来れば良いのですが、貯蓄がない場合は返済が難しくなります。

40歳前後でのマイホーム購入者が多い

こうした世帯が増加している理由は、住宅の一次取得者の年齢です。以下のグラフで確認します。

令和元年度 住宅市場動向調査報告書

一戸建てやマンション等の種別は様々ですが、30歳代から40歳代の年齢で住宅を購入していることが分かります。

住宅を購入する人は、月々の返済額を抑えるために35年の住宅ローンを利用します。

例えば、40歳で住宅ローンを組むと完済年齢は75歳となります。

毎月の家計を節約して繰上返済を行い定年までに完済できる人もいますが、計画通りに住宅ローンを返済できずに定年を迎える世帯も少なくありません。

結果的に定年後に支払いが厳しくなることから、リースバックを利用して住宅ローンの一括返済を行う人が増えています

住宅ローンを支払っても家賃が発生してしまうと結局支払いが厳しいのは変わらないのではないでしょうか?

高齢者のリースバックでは、家賃設定を重視する世帯も多い。今の住宅ローンより安い家賃設定が可能かどうかが重要となるぞ

不動産価格上昇による恩恵

2010年代後半から都心部を中心に不動産価格が上昇しています。

建築費の高騰により新築マンション価格が上昇し、相対的な中古マンションの相場も高くなりました。

リースバックは通常売却価格よりも安くなるのが一般的ですが、ここ数年で相場価格が2割~3割程上昇しているエリアでは、結果的に数年前の相場価格でリースバックができていることになります。

住宅ローン残債が減っていれば、リースバックによる住宅ローン一括返済後でも十分な資金が残ることがあります。

将来の価格変動に備えて、不動産価格が高い間にリースバックをしておこうと考える人も増えているぞ

老後2,000万円問題

2019年の金融庁の報告書が発端で話題になった「老後2000万円問題」。

2020年の家計調査報告書では、夫婦2人の毎月の生活費の合計と内訳は以下の通りとなっています。

費目金額
食料65,804円
住居14,518円
高熱・水道19,845円
家具・家事用品10,258円
礼服及び履物4,699円
保険医療16,057円
交通・通信26,795円
教育4円
教育娯楽19,658円
その他支出46,752円
合計224,390円
家計調査報告書(2020年)

老後2,000万円問題とは、毎月の年金額が生活費を下回り、老後期間が30年間とした場合、老後に約2,000万円が不足するというものです。

65歳の定年を迎えて十分な貯蓄が出来ていない世帯は、少なくありません。

一方、定年退職をした人が老後資金を調達を考えても、纏まった借入を行うことは困難です。

このような状況の中、今の自宅に住み続けながら自宅を売却することで、老後資金を確保するリースバックが増加してるのです。

将来病気などで急なお金が必要になる可能性があることを考えると、ある程度貯蓄がないと老後が不安になりますね

実際、介護費や入院・手術費等の金銭的な問題が理由でリースバックを検討する世帯も多くなっている

リースバック取引増加の背景

大手企業が参入

リースバック市場が拡大することに伴い、2010年代後半から上場大手企業や金融系企業がリースバック事業に取り組み始めました

大手企業がリースバックに取り組むことで、検討者も安心してリースバックを検討することが出来るようになり、市場全体の取引数増加に繋がっています。

今後も市場の拡大と共に取扱う会社の数は増えていくと考えられます。

以下はリースバック事業を行っている大手企業の一覧になります。この他にも、地域の中小不動産会社がリースバックに取り組んでいるケースもあります。

スクロールできます
大手リースバック会社マンション戸建て賃貸中の
設備保証
普通借家
契約が可能
家賃設定
が柔軟
買い戻し金額
が柔軟
対応エリア特徴
あなぶき興産首都圏・関西・名古屋市・
中国エリア・四国エリア・福岡市
マンションに特化。
普通賃貸借契約と柔軟や家賃設定に大きな強みを持つ。
セゾンファンデックス首都圏・札幌市・名古屋市・福岡市資金力がある。家賃設定次第で、他と比べて買戻し金額を低く設定することが可能。
SBIスマイルマンションのみ可全国主要都市資金力がある。家賃設定次第で、他と比べて買戻し金額を低く設定することが可能。
スターマイカ首都圏・関西・札幌市・仙台市・広島市・福岡市マンションに強み。
ハウスドゥ全国全国700店舗のネットワークで幅広く対応。
ハウスドゥ加盟店での相談の場合は仲介手数料が発生。
一建設全国一戸建に強み有り。
明和地所首都圏・札幌市、名古屋市、福岡市都市圏に強み。
インテリックス首都圏・関西・仙台市・名古屋市・広島市・福岡市
大成有楽不動産首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)・大阪府都市圏に強い。
大京穴吹不動産全国(一部対象外エリア有)全国の店舗のある近郊エリアで対応可能。
レーベンゼストック1都3県。全国の政令指定都市。関東中心。短期リースバックに強み。
各リースバック会社の特徴詳細比較

リースバックの商品の充実

多くの企業がリースバック事業に参入する中で、リースバック事業者間で競争が生まれています。

以前からリースバックを行っていた会社は、市場シェアを奪われて危機感を持っていますし、新規で参入した会社は市場開拓ために積極的にリースバックに取り組んでいます。

各事業者は他に対抗するため独自の商品を生み出し、リースバック検討者のリーズに合わせて商品も多様化しています。

商品が多様化することで、検討者が自分に合ったリースバック会社を選ぶができるため、以前に比べてリースバックの利用がし易くなっています。

例えば、リースバック会社には以下の特徴を持った会社があり、自分の必要性に合わせて選ぶことができます。

・「普通借家契約」に特化
・「マンション」に特化
・「買戻し」に特化
・「家賃設定」に特化
・「エリア」に特化

リースバック専門の一括査定サイトが登場

検討者が各リースバック会社の商品を比較検討できるようになったことで、新たなサービスであるリースバックの一括査定サイトが登場しました。

リースバック一括査定サイトを利用することで、検討者は簡単にリースバック会社に査定を依頼することができ、比較検討できるようになりました。

リースバック一括査定は2つのタイプがある

リースバック一括査定は以下の2つのタイプに分けることができます。

・コンサルティング型一括査定(窓口が1人)
・個別対応型一括査定(窓口が複数)

2つの一括査定の違いは、対応の窓口が「1人」なのか「複数」なのかです。

一括査定は便利な反面、「たくさん電話が掛かってきて対応が大変だった」という意見が多くあります。

コンサルティング型一括査定」を利用すれば、窓口担当者が1人で各リースバック会社の査定を取り纏めて提案してもらうことができます。

余計な時間や手間が取られない分、検討者にとっては利用し易いサービスとなっています。

代表的なコンサルティング型一括査定は「家まもルーノ」だ

家まもルーノ
株式会社応援宣言

リースバック専門の不動産仲介会社

・リースバック一括査定のパイオニア
・担当者は1人で負担が少ない!
・全国47都道府県の対応が可能
・査定依頼は完全無料!

コンサルティング型一括査定について詳しく知りたい人はこちらの授業もご覧ください

リースバックに関する情報が集めやすくなった

最近ではリースバックの比較サイト・情報サイトも充実してきたので、インターネットで情報を集めることも簡単になりました

昔はリースバックに関する情報が少なかったことから、事業者との情報格差によって利用者側の立場が弱くなることがありました。

今では「リースバック」と検索すれば、様々なサイトで情報が手に入ります。

リースバックに関する情報で1点注意する点は、リースバックに関する比較サイト・情報サイトの運営者はリースバックに詳しい人とは限らないことです。

サイトの運営者の中には、リースバック取引を実際に行ったことがない人もいます。

インターネットは容易に情報を集めることができますが、運営者情報を確認しながら正確な情報を取得することが重要となっています。

「熱血!リースバック塾」は現場主義!

業界歴18年で現役でリースバック取引に携わる専門家が現場で得られる情報を元に解説します。

今はリースバックの戦国時代。今後はどうなる?

リースバック会社によるシェア争い

リースバックの利用する世帯は高齢世帯が多く、高齢者社会が加速している日本において、リースバック市場が今後も拡大していくことが予想されています。

市場拡大予想に伴い、事業としてリースバックに取り組む会社も増加して、各社がシェア争いを行っています

リースバック事業者は「リースバックいえば〇〇だよね」というポジションを手に入れたいと考えているのです。

事業者はリースバックのデータを集めたい

リースバックの事業者は、リースバックが将来の事業の柱になるかを判断するため、リースバックにおける利益率等の取引データを集めています。

当然ですがデータを集めるためには、取引の実績が必要です。

リースバックでは、インターネットの一括査定が利用されることが多いことから、リースバックに積極的に取り組んでいる会社は、一括査定に登録をし情報を集めています。

リースバック一括査定サイトは事業者側からしても効率的にリースバック案件を集められる便利なサービスと言える

消費者側からすれば、リースバック一括サイトを利用することで、良いリースバック会社選びにもつながるということですね

最終的には「資金力がある」会社に絞られていく

現在多くの会社がリースバック事業に新たに参入していますが、リースバック事業を今後も続けられるかどうかを判断する上で重要なのが事業者の資金力です。

リースバックで事業を行う会社は、必要な資金を現金で行うか借入で行うかを問わず、資金を長期間寝かした状態となります。

リースバックの取引数が増えてくると、事業者がリースバックに投資している金額が1億・10億・100憶と増えていくことになります。

潤沢な資金を確保している会社であれば、継続してリースバックを行うことが可能ですが、借入によって事業を行っている会社の場合は借入額に限度額があります。

今は積極的に取り組んでいる会社でも、将来はリースバックが提供出来ない会社も出てくるでしょう。

実際に、現在でも取り組みから1年~2年以内でリースバック事業を中止している会社もあります。

小規模な会社だと不動産を保有し続けることが出来なくなるため、換金のためにリースバック後に転売することもあるぞ

リースバック後に所有者が変わるのは不安ですね。リースバックの際は会社規模も大事ということですね

リースバック事業において重要なのが資金力となるため、全体的な流れとしては、リースバックを提供できる会社は資金力がある事業者に絞られてくるということが考えられます。

例えば、セゾンファンデックスやSBIスマイルといった金融系の会社は資金が潤沢で、常にお金の運用先(投資先)を探しているため、事業性があれば長期的にリースバック事業に取り組むことが出来ると言えます。

まとめ

ここまでの内容をまとめます。

簡潔に言えば、リースバックの取引数が増加することで、事業者・消費者双方から注目されるようになった。

注目度が高くなることで、リースバック事業に新規参入する会社が増え、検討のインフラも整ってきたということです。

STEP
リースバック取引件数の増加。

日本にリースバック取引は2016年から2018年で3倍以上に。その後も増加し続けている。

STEP
リースバックの増加は日本の高齢化社会が大きな理由。

高齢化した世帯が老後資金の確保のため、リースバックを検討するケースが増えている。2040年には全人口の35%以上が65歳以上の超高齢化社会となるため、リースバック取引も増加すると予想されている。

STEP
リースバック事業者の数も増加。

リースバック市場の拡大に合わせて、事業としてリースバックに取り組む企業が増えている。セゾンファンデックスやSBIスマイル等の金融系の会社も積極的に展開している。

STEP
リースバックの商品が多様化。検討者の選択肢が広がった。

各リースバック事業者が市場で競争する中、他社との差別化するために、それぞれの強みを生かした商品開発が行われている。これにより自分のニーズに合った会社や商品を選べるようになった。

STEP
リースバック一括査定により比較検討が容易に。

リースバック専門の一括査定の登場で比較検討も一気に楽になった。

STEP
比較サイト・情報サイトも増えて情報を集めやすくなった。

リースバックの情報サイトが増えることで、容易にリースバックの情報を集められるようになった。

今後もリースバック取引は増加し、市場は大きく拡大していくことが想定されます。

しかし、参入する事業者の数が増え市場シェア争いが激化することで、各事業者の売上・利益率は低下していくことも考えられます。

そうなった場合、資金力のある大手企業がリースバック事業者として残っていく可能性があります。

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もくじ